嚥下障害
食べ物や飲み物は、口に取り込まれ、のどや食堂を通って胃に送られます。
この一連の動きを嚥下といい、どこかに以上が生じて飲み込みにくくなり、うまく食べたり飲んだり出来なくなることを嚥下障害といいます。
嚥下障害になると、栄養不足や脱水になりやすくなります。
食べ物がのどに詰まって窒息したり、気管に入って誤嚥性肺炎を起こすこともあります。
また、危ないからと食事を制限され、食べる楽しみが失われることもあります。
飲み込みの障害があると、鼻から管を入れて栄養を入れる経管栄養が行われることがあります。
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患者さんの状態に合わせたリハビリテーションなどで、再び口から食事できるようになる例も少なくありません。
最近は嚥下外来を設ける医療機関もあり、実際に多くの患者さんがリハビリテーションに取組んでいます。
飲み込みにくい場合は、まず、どんな症状があるか、原因は何かなどを詳しく調べることが重要です。
私たちは普段何気なく飲んだり食べたりしていますが、のみこみの仕組みは非常に複雑です。
食べ物が胃へ運ばれるまでは、次の六つの段階に分けられます。
①認知
目で見たり、においをかいだり、調理の音を聴いて、食べ物を認知することで、食べようという気持ちになり、身体の準備が整う。
②口への取り込み
食べも物を口元まで運び、唇と歯で食べ物を取り込む。
このとき、唇が閉じられないと、食べ物が口からこぼれてしまう。
③咀嚼して塊にする
頬やあご、歯、舌などを使って食べ物を噛み砕き、唾液と混ぜ合わせてのみこみやすい塊にまとめる。
④咽頭への送りこみ
舌の先を前歯の裏に押し付けたあと、食べ物を咽頭へ送り込む。
食べ物が鼻に入らないように、軟口蓋がその入口をふさいでいる。
⑤咽頭通過、嚥下反射
嚥下反射が起き、食べ物が咽頭から食道へ約0.5秒で運ばれる。
この瞬間、喉頭(のどぼとけ)が持ち上がることで咽頭蓋が下がり、気管の入口が閉じられ呼吸が止まる。
同時に食道の入口が開く
⑥食道へ
食べ物が食道の蠕動運動によって胃に運ばれる。
逆流しないように食道の入口が塞がれている。
このように、唇や歯、舌、咽頭、喉頭、食道などの各器官が素早く順序正しく動くことで、問題なく飲み込むことができます。
嚥下障害の原因には次のようなものがあります。
○脳卒中
脳の機能が障害されると、嚥下反射がおこりにくくなったり、舌や嚥下に関係する筋肉が動きにくくなります。
○神経・筋疾患
パーキンソン病などで神経や筋肉の力が低下すると、飲み込む力が弱まります。
○舌や食道の腫瘍
腫瘍ができて、たべものの通り道が塞がれることがあります。
○加齢
加齢に伴なって、唾液の減少、口の中の感覚の低下、歯の喪失などが起こると、咀嚼や咽頭への送り込みがうまく出来なくなります。
また、筋肉が低下して咽頭の動きが悪くなることもあります。
さらに利を取ると病気にかかりやすくなり、病気のために体力が低下して飲み込みが悪くなることもあります。
○認知症
飲み込む能力はあっても、食べ物や食事に対する認知に問題があり、食べようとしなくなることがあります。
○意識障害
脳の病気や睡眠薬などの影響により、意識がはっきりせず、飲み込みが悪くなることがあります。
食べ物や飲み物は、口に取り込まれ、のどや食堂を通って胃に送られます。この一連の動きを嚥下といい、どこかに以上が生じて飲み込みにくくなり、うまく食べたり飲んだり出来なくなることを嚥下障害といいます。
嚥下障害の症状 嚥下障害の症状としては、次のようなものがあげられます。 複数あっ...
嚥下障害の検査は、嚥下障害の有無を問診や観察、異常の有無をふるいわける各種のスクリーニング検査で調べます。
嚥下障害の治療は、のみこみにくくなったり、誤嚥が起きるため、リハビリテーションが治療の中心になります。
嚥下障害の患者さんは、飲み込むときに呼吸が乱れたり、痰を出す能力が低下するなど、呼吸機能に問題が起こりやすく、合併症として誤嚥性肺炎が起こることがあります。