膝の痛み
「遊びにも行きたいし,仕事もバリバリとこなしたい,スポーツも思う存分楽しみたい。身体を充分動かしたい。」そんな気持ちはあるのに、年齢を重ねると思うように身体が動かなくなり、だんだんと億劫になります。
「立つ」,「座る」,「歩く」基本の動作がスムーズにできるためには、「ひざ」が大事だということを身を持って体験しています。
特に歩くことは全身運動であるばかりか,気になる生活習慣病を予防したり、ストレスを発散させるのにも役立ってくれるといいます。
しかし、関節に痛みを持つ人にとっては、元気に歩くこと自体が困難と感じるものです。
私たちが自然に動けるのは、関節が正常に動いているおかげですが、年齢とともに関節はどんどん滑らかさを失ってしまいます。
私たちの関節には、水分、コラーゲン、プロテオグリカンの主に三つの成分から成る「軟骨」という“やわらかなクッション”があり、このおかげでスムーズに動いています。
関節にかかる圧力を軟骨が吸収、分解するため、骨同士の摩擦も回避され、関節はなめらかに動くことができるのです。
しかし、残念ながら軟骨をかたちづくっているプロテオグリカンは、年齢とともに体内で作られにくくなって減ってきます。
そして軟骨がすり減り、炎症を伴うことでふしぶしの痛みが現れるのです。
最初は階段の上り下りのときに軽い痛みを感じる程度ですが、年月をかけて進行し、悪化すると、ひざであれば極端なO脚やX脚になってきたりします。
ひざが伸びない、曲がらなくなったりして、正座することや普通に歩くこともできなくなることもあるというから怖いものです。
軟骨をかたちづくるプロテオグリカンの形成・維持に必要な成分として、グルコサミン、コンドロイドというものがあり、健康食品として注目され多く販売されている。
グルコサミン、コンドロイチンという軟骨成分は、もし「ひざが痛い」と感じ始めたら、歳のせいだからなどと我慢したりせず積極的に摂ることを考えたい。
グルコサミンは、エビやカニの甲羅など外殻を成すキチン質をさらに分解したアミノ糖の一種で、軟骨細胞を形成する成分です。
プロテオグリカンの材料となり、ヨーロッパでは、医薬品として変形性膝関節症の治療にも役立てられています。
コンドロイチンはムコ多糖の一種で、適度な水分を維持してプロテオグリカンに弾力性を与え、関節の負担を和らげている成分ともいえます。
軟骨の維持に大切なこの二つの成分は、加齢とともに体内で作る力がどんどん低下してしまいます。
このため、ひざの痛みなどの関節痛が引き起こされると考えられています。
軟骨成分は、年齢を重ねるほど積極的に摂るよう心がけましょう。
コンドロイチンを含む食品には、フカひれ、ヤマイモ、オクラ、なめこ、スッポン、ツバメの巣といったネバネバ食品があります。
グルコサミンはエビ、カニなどの甲羅をつくるキチン質を構成する成分ですが、キチン質は食べても消化されないので、健康食品を活用するのがお薦めです。
ひざなどの関節は,体重が重ければ重いほど負担が増えるため,肥満も大敵となります。
もし肥満が気になるなら,ダイエットをして体重を落とすことが一番ですが、長い時間立ち続けたり,重い荷物を持ったりしないように気をつけることも必要となります。
また、姿勢が悪いとひざに部分的に負担がかかって、歪みやずれの原因になり、関節が痛むことがあるので常に正しい姿勢を保つようにしましょう。
使い古してかかとが斜めに削れているような靴で歩くと、ますますひざに余分な負担をかけることになります。
ひざに痛みが出ているようなら、無理は禁物です。
階段の上り下り、特に下りは避け、エスカレーターなどを使うほうがよいでしょう。
正座もひざに大きな負担をかけるので、椅子を中心とした生活を送りましょう。
トイレもできれば洋式にした方が良いと考えます。
また、季節の変わり目や気圧が変動する天気の悪い日は、関節痛がひどくなることが多くなります。
さらに血液やリンパ液など身体の循環が滞る冷えは関節痛の大敵ですから、そんな時は、入浴もシャワーだけで終わるのではなく湯船でゆっくり身体を温めたり、サポーターなどをつけるなどの身体を冷やさない工夫が必要となります。
プラスして、関節痛の出やすい部分には適度な運動で筋肉をつけることも大切です。
痛いからといって運動しないと痛みが治らないばかりか肥満の原因となったり、少し歩いただけで疲れてしまうようになってしまいます。
運動メニューは、ひざや腰に負担をかけない水中エクササイズが最も適しているといえますが、家庭でも手軽にできる運動をとりあげて、やってみましょう。
○ おじぎをする気持ちで,前にかがむ。
その位置から胸を脚につけるように息を吐きながら、ゆっくり前屈曲。
両手を伸ばして脚底を掴み、かかとを前に押し出すようにする。
○ 両足を揃えて立ち,背筋を伸ばす。
背中はまっすぐのまま片足を上げ、15~30秒間保つ。
きつい場合は,両手で膝を抱えてもOK。
足を替えて同様に引き揚げる。
○ 椅子に座って、片ひざの上に両手を置く。
手を軽く足を下に押しつけるようにして、その足をもちあげる。
左右交互におこなう。
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